映画「ルド&クルシ」プレビュー&トークイベント



メキシコ映画ファンの方に嬉しいイベントのお知らせです。

■「ルド&クルシ」 プレビュー&トークイベント

まもなく公開予定のメキシコ映画「ルド&クルシ」ですが、
公開前の2月7日に、東京 青山スパイラルB1のEats & Meets Cayさんにて、
「プレビュー&トークイベント」が行われます。

当日は、「ルド&クルシ」の映画ダイジェストやインタビュー上映、
また東京大学の野谷文明教授による作品解説、
今後のメキシコ映画のみどころに関するトークショーも行われます。

入場料は1,500円でメキシコ料理&1ドリンクつき。

ケニートとルイスのグローバル・コルシオ社も協賛として参加しています。
(フリードリンク用にプレミアム・テキーラがふるまわれるそうです)

席数に限りがあり埋まり次第受付終了とのことなので、ご予約はお早めに。

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エバーラスティング

TEL 03-3310-5341 info@everlasting.tv
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映画『フリーダ』を観る



久し振りに映画『フリーダ』を観ました。これで三度目。

20年ほど前に、メキシコで作られた白黒映画『フリーダ』を観た時の衝撃が凄すぎたせいか、初めてこの映画を劇場で観た時に特に内容に感激を覚えはしなかったものの、映画そのものの構成や色の配色、音楽などの全体像の素晴らしさに、観るたびに引き込まれてしまう自分がいるのです。

有名になりすぎているフリーダ・カーロだけど、彼女の作品と生き方を知り、きっとどこか私のの生き方やトレンサの活動に影響を与えているのかもしれないなあ、なんて自問自答してみたり。あの、青い家にも何度足を運んだことでしょう。フリーダのような生き方は特別なのかもしれないけれど、彼女の強さの中にある繊細で女性らしくてチャーミングな部分、そして弱さも含めて、彼女のに憧れる数多くの女性のきっと私もその一人なのかもしれない。

久し振りにTina Modottiの写真集を引っ張り出して部屋に飾り、映画のサントラをかけながら、余韻に浸っております。(笑)

赤い薔薇ソースの伝説



「赤い薔薇ソースの伝説」というメキシコ映画をとっても久し振りに観ました。多分、最後に観たのは10年以上前で、今回で3度目のような気がします。それもあやふやでよく覚えていないのですけど、今回は初めて字幕無しのスペイン語で観たせいなのか、それとも、多少なりともメキシコの勉強ををかじった後に観たせいか?または、最近この映画を観た友だちのレビューを読んだ影響なのか?これまで観た時に受けた印象とちょっと違って、改めて新鮮な気持ちで楽しむことが出来ました。

映画の舞台はメキシコの革命時代のアメリカの国境に近いメキシコの割と裕福なランチョ(大農場)。末娘は死ぬまで母親の面倒を見なければならないというしきたりのある家庭に育った主人公ティタが、愛する人(ペドロ)との結婚が許されないまま、一度は別の人と結婚しようとするけれど、結局年をとっても同じ人を愛し続け、最後は結ばれるという、ストーリー自体は何処でもありそうなお話。しかし、このストーリーを飾るお料理や革命時代の歴史、フィエスタ、音楽、階級社会、家族愛、感情表現、そして女性の役割など、ところどころにメキシコ文化が顔を覗かせる、かなり上質の映画だと思います。

また、これも私はメキシコチックと思ってしまうのですが、シリアスなシーンのところどころに、思わずプッと噴出してしまいそうな、コミカルなシーンが埋め込まれていること。例えば、映画の前半で、ペドロとティタの姉が結婚することになったという知らせを受け、ショックで食べ物も喉に通らず、寝つけもしないティタが始めた編み物は、その後映画の中では、編んでいる姿はそれほど映らなかったのに、ティタがアメリカの医師に預けられるためにアメリカへ馬車で旅立つ時に彼女の肩に掛けた毛糸のショールが恐ろしほど、どこまでも長くてそれを引きずるシーンなどはお最高でした。どれだけ彼女が悲しみ、苦しんだかという意味がこのショールの長さに込められているはずなのに、それを面白おかしく表現しているところは本当にお見事です。

それから、この映画で忘れてはいけないのは、「お料理」の存在です。台所で生まれ、お手伝いのナチャになついて台所で育ったティタは、お料理に自分の感情を込め、それを食べる人に伝えることが出来るのですが、お料理ってすごいパワーを持っているのだなあと改めて考えさせられたり。笑 ちなみに、この映画で出てくるお料理全てが、今テーブルに並べられても見劣りしないほど美しく、美味しそうなものばかりというのも驚きました(映画の時代背景は20世紀後半から21世紀前半という設定)。メキシコ料理の歴史の深さや、お料理を大切に思う気持ちが伝わってきます。特に、チレエンノガタ、とても好きなんですけれど、自分でも作れるようになりたいと、真面目に思っちゃいました。笑

長い感想文になってしまいましたが、私は同じ映画を何度も観るということは多くないのですが、この映画は、きっともう一度観たいと思う日が来るのだろうと、感じているとても大好きな作品です。大きなレンタル屋さんへ行けば、置いてあると思うので、ご興味のある方は是非ご覧になってください。

VOLVER



ペドロ・アルモドバル監督の「volver」をDVDで観ました。メキシコ映画ではないですが、スペイン語つながりということで。と言っても、日本ではこれからの公開ということで、ネタバレの無いよう、個人的な感想のみ。笑

この映画の舞台はマドリドとアルモドバルの故郷であるラ・マンチャ地方。この二つの地域を主人公である三世代の女性たちは行ったり来たりするのですが、それはまるで、身だけでなく、心も行ったり来たりしているというか、過去と現在を行ったり来たりしているかのような感じがしました。人間って、どうして過去に囚われてしまう生き物なのでしょう?人は無意識に、どうしても逃げられない過去というのもを誰もが持ち合わせていて、ずっとそれを背負って現在、未来を生きていく。その意味とはいったい何だろう???私の場合はいったい何だろう?と、いつものうように、アルモドバルの映画を観た後は、自分の中にQuestion Markが沢山残ります。でも、それが彼の作品の面白いところでもあるのですけれどね。笑 勿論、今回も、脚本だけでなく、色鮮やかな舞台や衣装セッティングもアルモドバル節がばっちり効いていて、とても魅力的でした。ただ、ペネロペちゃんが美しいだけに、苦労人の未亡人の役はちょっときつかったかなあ?という印象も。個人的には、ママ役のカルメン・マウラがチャーミングで気に入っちゃいました。マンチャの景色も素晴らしい!でも、あの辺りの風車ってあんなにモダンでしたっけ?

■VOLVERの公式サイトはコチラ

エルサルバドルが舞台のメキシコ映画

イノセント・ボイス―12歳の戦場
イノセント・ボイス―12歳の戦場

2004年制作 メキシコ映画
ルイス・マンドーキ監督

人権擁護で有名なNGOアムネスティフィルムフェスティバルが、今週末、東京築地の浜離宮朝日ホールでおこなわれます。世界中の人権をテーマにした映画が集められたこの映画祭。舞台がエルサルバドルなので、一瞬見落としてしまいそうですが「イノセントボイスー12歳の戦場」というメキシコ映画も一作参加。昨年この映画の劇場公開で見逃してしまった私のような人にはチャンスかも!(DVDも既に出ていますが)27日の朝11時から一回限りの上映です。メキシコ映画以外も、日本映画、パレスチナ、チチェン、チベット、アメリカ、カンボジアなど、人権に纏わる興味深い映画が沢山あるので、時間が許せば私も観たいなと思っています。天気が良ければ、浜離宮の庭園で過ごすのも気持ちいいかもしれません。

■アムネスティ・フィルムフェスティバルの公式サイトはコチラ

【ストーリー】
1980年、中米の小国エルサルバドルは政府とゲリラの内戦下にあった。11歳の少年チャバが住む小さな町は、軍とゲリラの勢力のほぼ境界線にあり、銃撃戦がなかば日常的に行なわれている。チャバの家にも銃弾が撃ち込まれた。そんな中でも友だちと遊び、初恋も芽生え、子どもらしく暮らすチャバ。しかし兵士が足りない政府軍は、12歳になった子どもたちを強制的に徴兵していた。やがて学校は閉鎖され、チャバの誕生日も迫ってくる。
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