祭りの日に〜メキシコの山間にて〜 武者素子画
以前、このブログでも、メディアでのインタビューでも、何度か
画家の
武者素子先生のお話をさせていただいたことがあります。
というのも、私が今、こうしてメキシコのオアハカという地と
繋がりを持って活動をしているのも、武者先生との出会いなくしては
なかったであろうと思うからです。
私が、慣れない会社勤めをしていた20代前半の頃、
メキシコの先住民の人々の暮らしや文化にじかに触れたいという
気持ちがとても強い時期がありました。
その頃に、メキシコの先住民族の人びとを描いてきたりと、メキシコでも
ご活躍だった、武者先生と出会い、オアハカ郊外のノチストランという村
で暮らす、彼女の友人であるミステコ族ファミリーを紹介してくださり、
わたしの念願のミステコ族の家庭でのホームステイが実現したのです。
そして、これを境に私の人生は急展開。
詳しくはここでは書ききれないほど長いので省略しますが、
このミステコ族との出会いがなければ、ひょっとしたら、
トレンサの活動は存在していなかったかもしれません。
そんな武者先生ですが、昨年、ご病気でお亡くなりになりました。
悲しすぎる現実で、受け止めるのにも少し時間がかかりましたが、
彼女の意思を継いだ、娘さんお二人が回顧展をやられます。
世界中をひとりで旅して絵を描き、いつも自由で天真爛漫で
美しくて強く生き、そして誰よりもメキシコを愛した彼女の作品を、
是非とも一人でも多くの方にご覧いただければと思います。
天国から武者先生がトレンサのことを応援してくれていると感じるこの頃。
恥ずかしくないよう、私も頑張らないとです。
■武者素子 回顧展「墨と彩の世界」
2009年10月8日〔木〕〜10月13日〔火〕
11:00〜18:00最終日16:00まで
場所:
コートギャラリー国立
※
コチラのサイトでも武者先生の作品が幾つかご覧いただけます。